おすすめの1さつ

県立図書館館館けんりつとしょかんのおすすめのほん(平成30年3月)

おすすめの1さつにもどる


おすすめの本

書名しょめい:『とけいのおうさま』
作者さくしゃ:こすぎ さなえ 出版社:PHP研究所
 もしもこの世から時計がなくなったら、どうなるでしょう? 「時計がなければ、好き放題にできるのに」と思ったことはありませんか?
 「とけいのおうさま」は、とけいのくにの時間を自分中心にあやつっていました。くにじゅうのものたちの一日は、おうさまのとけいのとおりに進みます。ある日、おうさまはとけいの短いはりをはずしてしまいました。それからは自由がいっぱい! 好きな時間に起き、好きな時間にごはんを食べ、友達といつまでも思いっきり遊べます。とにかく時間を気にしなくていいのですから。
 でも、楽しいことばかり、そう長くは続きません。やがて時計の国は大こんらん! 人にはきびしく、自分にはあまいおうさまがピンチになってわかったことは何だったのでしょうか?
 時間はぜったい守らないといけない時もあれば、自由に使える時もあります。もうすぐ春。新しい生活に向けて、親子で時間について考えるのにぴったりな絵本です。

おすすめの本

書名しょめい:『教室の祭り』
作者さくしゃ:草野たき 出版社しゅっぱんしゃ:岩崎書店
 4月は始まりの季節。新しい学校、新しいクラス、新しい出会い。ワクワクする気持ちと、不安が入り混じる季節ですね。
 5年生になった澄子も「担任の先生は誰かしら?」「新しいクラスで仲間外れにされないかしら!」と不安な気持ちを抱えて新学期を迎えました。新しい教室には、4年生まで4人グループで仲良しの直子がいました。2人でいると、グループの時より距離が近づいた気がして、直子がとても大切な友達になりました。
 クラスには他にも、4月から通い始めた塾で友達になった哲子とカコもいました。お母さんの無理な勧めで通い始めた塾です。つまらないと思っていたところに友達ができた澄子は一気に塾が楽しくなりました。そのうち、教室でも2人と一緒にいることが多くなり、気がつくといつも直子がひとりぽつんと教室にいました。
 直子と一緒にいたい気持ちをうまく2人に言えない澄子。みなさんも、同じ経験をしたことはありませんか?澄子は自分の心の中のいろんな思いと葛藤しながら、友達について考え、前へ進んでいきます。その姿にあなたもきっと共感できると思います。


おすすめの本

書名しょめい:『歴史を味方にしよう』
著者ちょしゃ:童門冬二 出版社しゅっぱんしゃ:PHP研究所
 歴史の勉強は好きですか? 年号が覚えきれない、漢字が多くて苦手だ、という人も多いのではないでしょうか。
 でも、歴史上の人物に焦点をあてて学んでいくと、「あっ、この人の考えは私と同じだ!」とうれしくなったり、この人の生き方に憧れたりと、過去をいきていた英雄を身近に感じられ、そこから歴史を好きになるきっかけになるかもしれません。
 たとえば、心が折れそうになったとき、過去を生きたある人の言葉を支えに乗り越えたり、困ったことが起きたとき、あの人はどう解決したのかな? たしか、坂本龍馬ならこうしたぞ! などど思い起こしたり…。
 今を生きているわたしたちの背中を押してくれる歴史上の人物が、あなたの先生となってくれることでしょう。
 さあ、あなたの先生を見つけに本を開いてみませんか。歴史とのあたらしい親しみ方が見えてくる一冊です。


おすすめの本

書名しょめい:『チポリーノの冒険』
作者さくしゃ:ジャンニ・ロダーリ 出版社しゅっぱんしゃ:岩波書店
 みなさんは自分のまわりのきまりがヘンだな、と思うことはありませんか。この物語の世界では、正直者をきらっているレモン大公が国を治めていて、悪者は宮廷でふんぞりかえり、善良な市民は牢屋に入れられてしまうのです。
 ある日、とうとうチポッラ(イタリア語で玉ねぎ)一家のチポローネ父さんも牢屋に入れられてしまいました。チポリーノは、お父さんと牢屋に入れられているみんなを自由にしようと決意します。そして機転をきかせ、お父さんたちを助けるだけでなく、世の中をすっかり様変わりさせてしまうのです。さて、チポリーノはどのような行動をとったのでしょうか。
 別世界のおはなしのようですが、じっくり読むと私たちの世界でも似たようなことが起こっているかもしれません。楽しい仲間がたくさん登場して活躍する、ユーモアあふれる物語です。ぜひ家族で楽しんでください。