おすすめの1さつ

県立図書館館館けんりつとしょかんのおすすめのほん(平成30年8月)

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おすすめの本

書名しょめい:『大林くんへの手紙』
著者ちょしゃ:せいのあつこ 出版社しゅっぱんしゃ:PHP研究所
 読書感想文が苦手で、つい先生が喜びそうな“ウソの作文”を書いてしまう文香。ある日、学校に来なくなった大林君にクラス全員で手紙を書くことになり、彼女は困ってしまいます。
 「こんな時はどう書けば正解?」
 大林君をめぐって、先生、クラスメイト、幼馴染がそれぞれの立場や思いで彼に接します。お互いが考える「正しい行い」がぶつかりあう場面では、つい自分ならどうするか考えてしまいます。あなたは誰の行動に共感できるでしょうか。
 「言葉」は誰もが使うもの。でも簡単なようで難しい。心に届く手紙ってどんな文章でしょう。自分の心の中で生まれる気持ちを丁寧に見つめた文香は、とうとう大林君への手紙を書きあげます。
 さて、どんな内容だったかは……、ぜひこの本を読んで確かめてみてください。


おすすめの本

書名しょめい:『靴屋のタスケさん』
著者ちょしゃ:角野 栄子 出版社しゅっぱんしゃ:偕成社
 1942年の夏。女の子の住む町に靴屋さんができました。お店の名前は「タスケ靴店」です。毎日ガラス戸に顔をくっつけて見ていると、お店の主のタスケさんが中に入れてくれました。女の子は、タスケさんが仕事をしているところを毎日見に行きました。タスケさんはメガネをかけ直しながら、せっせと仕事をしています。もちろんいろんなお話もしました。女の子にとって、それはとても面白く、新鮮な時間でした。
 そんなある日、タスケさんは突然戦争に行ってしまいました。
 それからひとつ、またひとつと春が過ぎ、女の子はタスケさんと再会しますが……。
 8月15日は終戦記念日です。どんな人も楽しく安らかな時を過ごせるように今一度平和について考えてみませんか。


おすすめの本

書名しょめい:『みさき食堂へようこそ』
著者ちょしゃ:香坂 直 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
 海に突き出した岬には、小さな食堂があります。その名前はみさき食堂。「たべたいものがあるけれど、わけがあってたべられない」っていう人がやってくる食堂です。
 普通のお客さんとは別に、時折不思議なお客さんもやってきます。友達をかばえなかった女の子、子どもの頃の記憶がずっと引っかかっているおじいちゃん、転校先の学校に理由があってなじめない女の子。
 人間関係に行き詰って悩みを抱えた人達がふと気が付けば食堂にいます。そこでは自分と相手をつなぐ食べ物を通じて思いもよらなかった事実や相手の状況を知る事に……。
 角度を変えて物事を見てみれば、あなたの周りにいる意地悪なあの子も何か理由があるのかもと思わせてくれます。本当は、ほんの少しの努力で仲良くなれるのかもしれませんよ。読むとじんわりとやさしく心にしみていく物語です。


おすすめの本

書名しょめい:『シャーロットのおくりもの』
著者ちょしゃ:E.B.ホワイト 出版社しゅっぱんしゃ:あすなろ書房
 主人公ファーンは、父親が発育の悪い子ブタを殺しに行くのを必死で止めにいきます。そして、人間の赤ちゃんのように一生懸命にお世話をします。子ブタはどんどん大きくなり、おじのハーマーの農場に引き取られ、ファーンは、毎日のように子ブタに会いに行きます。
 子ブタは、ファーンがやってこない日があるとひとりぼっちになり、とても寂しくて食欲もなくなってしまいます。そんな時、無二の親友とめぐりあいます。その出会いがその後の子ブタの運命を大きくかえるなんて、想像もできません。
 子ブタの運命(春に生まれてクリスマスには食べられてしまう)が気になり夢中で読むことができます。すばらしい友情物語に心が温かくなりますよ。子ブタの無二の親友ってだれなのか、あなたには想像できますか?